損害保険とは?
損害保険は、自然災害や交通事故などの身の回りのリスクに対し、万一の際の経済的な備えとして必要な保険です。損害保険に加入することで、自分や他人の財産や生命に対する損害を補償することができます。
損害保険にはさまざまな種類があり、大きく分けるとマリン分野とノンマリン分野の2種類です。
マリン分野は、貨物保険や船舶保険など海上で荷物を運ぶ際に使われる保険です。一方、ノンマリン分野というのは、自動車保険や火災保険など、私たちにとって身近な損害保険のことです。
損害保険の種類
ここでは、ノンマリン分野について紹介します。ノンマリン分野には、以下のような種類があります。
- 自賠責保険:自動車事故で他人の生命や身体に与えた損害を補償します。強制保険とも呼ばれています。
- 任意保険(自動車):自賠責保険では補償できない範囲の損害を補償するための保険です。例えば、自分の車両の損害・同乗者の医療費・相手の財産損害の補償などです。
- 火災保険:住宅を購入する際にはかならず入る保険です。住宅・家財道具などに発生した火災などの損害を補償します。
- 地震保険:火災保険とセットで加入すると、地震・津波による住宅・家財道具の損害を補償可能です。
- 傷害保険:日常生活や旅行中に起こった事故によるケガ・死亡に対する補償です。
そのほかにも、収入減少を補償する「所得補償保険」、介護サービス利用料金を補償する「介護費用保険」などがあります。
損害保険の考え方
損害保険は、「発生する確率は低いけれども、万が一それが起こってしまったときには経済的損失が大きすぎる」という事故などに対して備え、自分や家族の財産や生活を守るための保険です。
例えば、災害で住宅・家具が全壊したとき、自動車事故で相手に賠償金を支払う必要が生じたとき、突然の病気・けがで働けなくなったときなどに、損害保険が活用できます。
生命保険と違う点は、実損払方式がメインという点です。つまり、損害額によって保険料が変わるため、損害を補填するだけで利益を得ることはできません。そのため、「万が一それが起こったら、自身の貯蓄だけではとうてい対応できない」というような、自動車保険や火災保険などは加入しておくことをおすすめします。
また、病気やケガなどのリスクに対して生活を保障するような補償内容については、生命保険や社会保険でカバーできることがあります。他の保険と補償内容がバッティングをしないように、必要十分な損害保険を選びましょう。