
都市ガスとプロパンガス、何が違うの?
毎月の光熱費の中でも、意外と見落としがちな「ガス代」。特に冬場や料理を頻繁にする家庭では、ガス代が家計に与える影響も少なくありません。では、そもそもガスには「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」の2種類があるのをご存じでしょうか?
都市ガスは、主に都市部の地下に張り巡らされたガス管を通じて供給される天然ガスが主成分です。一方、プロパンガスはガスボンベを使って各家庭に届けられる方式で、郊外や山間部など都市ガスの供給が難しい地域を中心に使われています。
この2つは供給方法だけでなく、料金や燃焼効率にも違いがあります。どちらが安いのか、節約の観点から詳しく比較していきましょう。
供給エリアと基本料金の違い
都市ガスはインフラが整っているエリアで利用でき、関東・関西をはじめとする大都市圏では主流となっています。月々の基本料金や単価は比較的安く、一般的にはプロパンよりも安価な傾向があります。
一方、プロパンガスはガス会社ごとに価格が決められており、地域差や契約条件によって料金に大きな幅があります。基本料金が高めに設定されていることが多く、都市ガスと同じ使用量でも請求額が2倍近くになるケースもあるため注意が必要です。
ただし、プロパンは災害時の復旧が早いという強みもあります。ボンベを個別に配送・設置するため、インフラに頼らず使える点は安心材料となります。
メリット・デメリットを比較しよう
都市ガスのメリット
- 単価が安く、長期的なコストを抑えやすい
- 安定した供給と料金体系
- ガス機器が比較的安価
都市ガスのデメリット
- 供給エリアが限定されている
- 災害時の復旧に時間がかかる場合がある
プロパンガスのメリット
- 全国どこでも利用できる(配達制)
- 高火力で調理スピードが速い
- 災害時にも使いやすい
プロパンガスのデメリット
- 単価や基本料金が高め
- ガス会社ごとに料金差が大きく、見直しが必要
特に賃貸物件では、自分でガス会社を選べないケースも多いため、契約前にガスの種類を確認しておくと安心です。
ガス代を節約するコツ
ガスの種類に関わらず、日々の使い方でも節約は可能です。たとえば、鍋ややかんにフタをして調理したり、シャワーの使用時間を短くしたりするだけでもガスの消費量はぐっと減ります。
また、プロパンガスの場合は契約内容の見直しも大切。同じエリア内でも、ガス会社を変えるだけで料金が大きく変わることがあります。複数社から見積もりを取って比較するのがおすすめです。
都市ガスを使用している方も、省エネ性能の高いガス機器に切り替えることで、効率よく熱を利用できるようになります。給湯器やガスコンロの買い替え時には、省エネマークのついた商品を選ぶとよいでしょう。